蟹者

Python系技術メモ+20代土木技術者焦燥日記

衛星データサイエンス×インフラデータ活用の可能性(ネタマラソン)

「衛星データサイエンティスト」という言葉を知っていますか?おそらくほとんどの人が聞いたことがないと思います。なぜなら最近、宇宙ビジネス情報サイト「宙畑(そらばたけ)」に掲載された言葉だからです。

sorabatake.jp

インターネットインフラサービスを提供するさくらインターネットは、経済産業省から委託して行っている衛星データプラットフォーム事業「Tellus」の一環として、SIGNATE、RESTECの協力のもと、衛星データ分析技術者養成講座「Tellus Satellite Boot Camp」を開催することを発表しました。

この「宙畑(そらばたけ)」というサイト、とてもわかりやすくて、色々みて勉強していたのですが、衛星データについて無料で提供したり、また利用方法を拡充する取り組みであるTellus (テルース)がオープンすること、また、人工衛星の数自体を増やすビジネスも起こっており、今後利用できるデータの種類や解像度も大きく増えていくことが予想されることなどがあり、飯の種の匂いを感じています。

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大学で、リモートセンシングの講義は受けていましたが、私はその時、むしろレガシーな技術であるという印象を持っていました。衛星の数が増えていくとは聞くものの、直近の今現在のことではなく、高い費用をかけてデータを購入する必要があり、利用方法も一部の用途に限定されていた印象です。

今は、こうしてビッグデータやAIが注目され、それらの社会実装がむしろ必須として要請されつつある世相の中で、積極的にキャッチアップすべき話題なんだと感じています。(衛星データもビッグデータの一部として考えるべきなのです)。
以下の記事は衛星データで何ができるのかについて、わかりやすく解説してくれています。

sorabatake.jp

上記で述べたような状況を鑑みると、乱暴に言ってしまえば、地球表面においてドローンより荒くなるが広範囲な空撮画像を取得可能である、と考えても良いのかと思います。

加えて、センサの種類を変えていけば、地表面の地形(使用する電波の波長を変えれば様々なレベルでの)、温度、気象なんかの情報を取得可能である、と。


本稿ではそんな認識に立ち、2018年現在の実現性や解像度の議論を一回脇に避けて、インフラデータとの組み合わせ活用の道を探ります。


下の図は、宇宙利用ビジネスの業界マップです。この中でも「インフラ監視」という分野がすでに記されており、3つのスタートアップ(Black Sky, UTILIS, Bulding Rader)が紹介されています。

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宇宙利用ビジネス業界マップ
日本初衛星データプラットフォーム「Tellus」が生まれたその裏側 | 宙畑より)


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例えば、世界中の建築現場の進捗状況や都市の開発状況のモニタリングサービスを提供しているBuilding Radar(ドイツ)は、衛星データなどを利用し取得した世界中のビルの建設状況や、竣工予定のデータをオフィス関連製品(机、椅子、フローリング、照明など)のサプライヤーに提供し、顧客の営業をサポートしている。

    
    
    
    

インフラデータチャレンジ提供データで考えてみる

インフラデータチャレンジ

(そもそもインフラデータチャレンジで提供されるデータも、事象の一部のみに偏っているというか、補完されないと新しい知見であったりサービスに繋がらないデータが多い気もしていました)


・【道路】高速道路交通量データ × 衛星データ

→ 衛星データから交通量を簡易推定する。


・【道路】道路損傷画像 × 衛星データ

→ 道路損傷の地理分布データを教師データにして衛星画像データからの道路損傷状態を機械学習モデルで推定する。モデル構築後、教師データのない地域へ外挿、簡易推定法の開発。


・【道路】橋梁点検データ × 衛星データ

→ 衛星データから交通量や時点の気象(温度状況等)を推定し、インフラ劣化度合いとの関係式を作成する


・【道路】歩行空間ネットワークデータ × 衛星データ

→ 高解像度の衛星データから、人流を解析し、歩行空間ネットワークデータを自動生成する技術。


・【港湾】港湾調査/全国輸出入コンテナ貨物流動調査データ

→ 衛星データから港湾ごとの船舶数を推定する。

→ 衛星データから海流状況を読み取り、港湾利用状況との関係式を作成し、経済圏の可視化を行う。


・【工事】公共工事実績データ × 衛星データ

→ 衛星データから公共工事の成果物を抽出し、税金の「見える化」に繋げる

→ 付近の人流、交通流などを可視化し、事業の経済効果や環境への影響を可視化する。


・【水道】水質年報

→ 河川の航空写真データや温度データと実際の水質の関係を推定、よりきめ細かい水資源管理、浄水場での管理(薬品の量など)のための参考データとして加工する。


・【地形地質】航空写真、航空レーザー、MMS、3次元空間写真 × 衛星データ

→ 3次元情報と地表面温度の関係を可視化、ヒートアイランド現象抑制のための施策や、熱中症予防マップに繋げる。


・【人流・物流】全国都市交通特性データ × 衛星データ

→ 交通データを教師データに、衛星データから交通量を推定。景気指数への影響をいち早く推定するためのシステム開発



さっと考えつくものはこんなものです。やはり具体性がないとアイディアは似通ったものになっていくものの、組み合わせの視点は考えやすいですね。インフラデータチャレンジのデータを勉強していく中でまた思いつけば、適宜追記していこうと思います。

また、概要登録締め切りは、12月22日から、1月まで延長になったようです。